講習会の説明でよく使わしていただく用語として「学習ライン」という言葉があります。(私の作った造語です)「学習ライン」をご存じの方であれば特に説明は必要ないと思いますが、新しい方もいらっしゃいますので、基本的な説明と現時点での「学習ライン」のご説明をさせていただきます。
「学習ラインの構築」
学習の過程、即ち各生徒の学習ライン(線)は正直なもの。いきなりのジャンプは有りえません。学習ラインを忠実にstep by stepしていく過程しか有りません。そのラインは一人ひとりの生徒の内側に作られていきます。
よく「勉強は過程が大事」「継続こそ力なり」と言いますし、
自分でもよく使う言葉です。この「過程」「継続」によって子どもの内側に作られていくものが「学習ライン」です。このラインは「学習課程のライン」と共にその学習課程への生徒の理解度・定着度として認識されます。そのラインが途切れていたり、繋がっていても、細いため暫くすると、ところどころ切れてしまう。しかし、その細いところ切れそうなところを重点的に学習することでラインを太くして、しっかりとした「学習ライン」を構築していく、というものとして認識されます。
別の表現をすると、いま学習しているところはテストをしてもできる。しかし、3ヶ月前6ヶ月前に習ったところは忘れてしまい、範囲の広い実力テストを受けると点数が取れない。つまり実力が付いていない。反対に、その状態を今まで学習してきた範囲で出題されればいつでも、どこでも対応できるように変えていく。実力があり、学力が身に付いている、「学習ライン」が構築されている状態です。現状の塾生で「学習ライン」がすでに構築されている生徒は何名もいます。科目により構築されている生徒。英語は構築されているが数学はまだまだという生徒。数学(算数)は安定しているが国語は現在進行形の生徒と様々です。
「学習ライン」が構築されるとどうなるか? 生徒は落ち着き、安定してきます。勉強をすることにムラが少なくなり、自分自身の学習目標を認識しています。
塾にはじめてくる生徒の場合、私たちから見ると、学習ラインが途中で途切れていたり、ひどいときはズタズタになっています。そのため最初の学習は、過去の学習ラインの修復から始まります。その修復の度合いに応じて、学習が展開され修復が済み、途切れていた学習ラインが一本の線としてつながったとき、その時から、新しい成長曲線が描かれていきます。
修復期間は生徒により異なります。瞬く間に修復を済まし、成長曲線を描く生徒。時間はかかるが粘り強く一つひとつ学習ラインを繋げていく生徒、、、様々です。本人に学習する意志がある限りラインは構築されていきます。
4月から始った2007年度の学習ラインを現在生徒たちはどの程度構築してきただろうか?
前回の夏期講習が大きなきっかけになっている生徒が数多くいます。その程度は様々ですが、どの生徒も確実に学習ラインに沿って、自分の内側に学習経験を積み重ねています。今回もその貴重な「学習ライン」を構築し補強する大切な機会です。
学習は復習であっても単なる繰返しではありません。その時点における生徒の理解力がいつも試され鍛えられる機会です。冬休みのこの期間、是非一人ひとりの生徒が自分自身の「学習ライン」をより強固にする機会として活用してください。
これから迎える冬休みは、「学習ライン」の修復にあてるいい機会だということは私も共感できます。
学校での授業内容が分からないために、塾をずたずたになったラインを修復するあてにしがちな生徒がいることもある意味悩みどころではないでしょうか。
投稿情報: | 2007/11/11 16:45
コメントありがとうございます。「 ずたずたになったラインを修復する当てにしがちな生徒」こそ、私たちの力の発揮のしどころです。しかし、悩みどころといえば、親御さんにその気があっても本人に自分を変えようと意欲がないケースです。その場合、生徒本人に意志確認をします。本人にその意志がなければ私たちはその生徒を受入れません。少しでもあれば受入れ一緒に勉強していきます。
投稿情報: shimura | 2007/11/12 13:13