次の文章は、1月中旬に逗子池子教室の父母の方々に配布した報告です。學志館の教育を理解していただく一助として、そのままの形で掲載させていただきます。
能見台教室開校の経緯についてのご報告
2月中旬に能見台教室を開校します。その経緯についてご説明いたします。
學志館の歴史の概略
逗子池子の地で15年間現在の塾、學志館を運営してきました。当初はすぐには生徒が集まらず半年、一年と経過するうちにしだいに集まるようになりましたが、経営的には厳しく、以前のニュースレターで紹介しましたように、私立高校で英語の講師として同時に勤務していました。開校時から当時東大の院生であった能勢先生にも手伝ってもらいながらの塾運営でした。そのうち、生徒数も増え、以前勤務していた塾で教えていた教え子たちが大学生になり、しばらく講師として働いてくれた時期もありました。また、最初の頃は大学の講師をしている友人たちにも手伝ってもらいながらの塾経営でしたが、しだいに、生徒数も安定し、大学院を修了する能勢先生も専任教員として勤務してくれることになり、運営は安定してきましたが、高校の勤務も続けながらという多忙な生活で塾としての開拓はそれほど進めることはできませんでした。
開校して10年目くらいになると、地元の少子化も進み学年による生徒数の変動が塾経営にも影響を与え、高校で教えながらという状態では塾の運営が難しいと感じるようになり、マーケティングや他塾との研究会等に参加し、いろいろと塾運営について勉強し始めました。すると、塾として時間があればすることが如何に多く、自分は今までそれらをあまりしてこなかったことに気づき始めました。そこから、学習機関としての塾教育をより充実したものにするためにもっと塾の教育にエネルギーを注ぐ必要を痛感し、11年間勤務した高校を退職し、塾教育に専念するようになりました。それ以降、しだいに生徒の数は増え続け、現在1月時点では77名を数えるようになりました。
塾教育の3つのポイント
塾教育に専念しながら作っていかなくてはならないと思うことが3点ありました。1つは学習環境の整備。2つ目は教員スタッフの充実と教育器具の導入。3つ目は教育活動の成果としての生徒たちの学習姿勢です。
⑴ 学習環境の整備
1つ目の学習環境の整備はハード面として一昨年に行ったエアコンの取り替え。1F奥入り口までの通路の整備(雨が降ると決まって水浸しになり、通るのも大変であったところを平坦にし、石を引きました。これは業者に頼むことなく、私と能勢先生で行いました。この様子は以前ブログにも書きました。)更にその年の12月に2階教室の拡張。今までより格段に学習スペース・環境が良くなりました。教室が空いていれば中学生・高校生が自習室代わりに利用することも多くなりました。また、高校生のクラスも設置でき、場所が無くてクラスを増やせない問題が解消されました。
⑵ 教員スタッフの充実と教育器具の導入
2つ目は教室数が増えたため、新たな先生も必要となり先生たちの人数も増えました。
教育器具はeトレを3年前に導入。大学入試のセンター試験にも対応する程の容量があるため、先生がいない科目にも対応できたり、演習量を増やすことで基礎学力を確実に定着させたい生徒、入試科目のためのフォロー、また、最近では中学生の定期試験対策にと様々な機会に利用しています。 高校英語には『ひたすら英文法』のDVD授業を受けることで高校英語の基礎力を確実に身に付けたい生徒が個々に自分の都合のいい時間帯に視聴できるようになりました。少し戻りますが国語の『論理エンジン』の導入。『論理エンジン』のDVD授業の視聴。
デジタルを教育に利用する機会は増えてきましたがアナログ世代の自分としては、教育の中心はアナログ、即ち先生が生徒たちと深く関わりながら共に成長していく関係の構築による教育を常に中心に置いています。
その中でも教員スタッフの充実。私も含めて能勢先生や講師の先生たちの教育や授業スキルの向上は他塾には真似の出来ない高さと深さがあると自負しています。
私たちの教員採用の基準は私と能勢先生の授業レベルを基準にしています。私たちと同等かその資質において同じ可能性があると判断できる先生を採用するため、時には何人もの先生たちが通常の授業に参加することがあります。しかし、その先生たちのうち採用に至るのはごく一部の先生になります。まだ、完成ではありませんが學志館の授業内容・レベルは普通の塾が(大手塾も含めて)真似のできないレベルになっています。
⑶ 生徒たちの学習姿勢
3つ目はクラス授業には全員が集中して取り組める環境が必要です。そのための、學志館ルールの設定(「入塾規約」にあります)このルールに従えない場合、その生徒は入塾することも勉強を続けることもできません。そのための生徒との個別の話し合いは時期を逸することなくその都度行います。
「学習ノート」の習慣化:生徒たちは常にこのノートを携帯し、授業終了時には各自が自然にそのノートを取り出し次週までの宿題や小テストの内容・範囲を黙っていても自然に記入するようになります。
これらのことにより、最近新しい先生たちが授業に参加して一様に述べる生徒たちの印象は「みんな素直で、よく勉強する。まじめで、本当にいい子たちですね!」というものです。最初からそうではないんですが、、、とコメントを付け加えますが、、、
教育の一つの成果として、生徒の内面に素直で学ぶ姿勢が身につくこと。これは學志館の目標としてきたことでもありますが、新しく来られた先生たちに教育の内実としての教育状態を評価していただいたのは新鮮な喜びでもありました。それを当たり前にしていると自分たちでも気がつかない事もあります。決して楽ではない宿題や小テストの準備に慣れないうちは、四苦八苦しながらも自ら様々に勉強の仕方・時間配分を工夫しながら一生懸命に取り組んでいる姿を家庭でも確認していることを報告してもらうことも私たちにとっては大きな喜びです。
経営基盤の整備
これらの3点を中心に整備を進めてきましたが、それらを成り立たせる経営基盤の整備も同時に進める必要があり、一昨年の9月に學志館を法人化し株式会社學志館としました。更に月謝を現金や郵便振替から銀行等の口座振替に変更し事務業務の能率化を図りました。
残された課題
池子の學志館に残された課題は教育内容の実としての質をより高める事にあります。私たちが今まで池子の生徒たちや父母の方たちとの交流の中で培ってきた教育をひとつの教育の形として、もっと社会に還元できる状態になってきたと昨年の初めの頃から思い始めました。この教育をより広い世界に一つの新しい、しかし、堅実な形を発信していきたいという思いが強くなりました。
能見台との出会い
以前からこの地に教育の場を開きたいと思っていたところに、希望していた場所と建物に偶然出会い、ここで是非、學志館の教育を発信したいと願い、昨年10月からその準備に取りかかり、今年の2月にようやく開校にこぎ着けるまでに至りました。
學志館の教育
私ができる教育は他塾や大手塾とは違う教育と思っています。それは15年間池子の地で生徒や父母の方たちとの相互交流により作り上げて来たものです。それ以上でもそれ以下でもありません。
この教育、地道に生徒と関わり生徒たちから感じ受けとめる中に課題を覚え、教師自らが自己変革をしながら、生徒一人ひとりの成長に寄与できる教育を創り出していくこと。それは教材であったり(能勢先生の「理科の暗記ノート」はその代表です)教員の人間力であったりします。それを核に新しい教育を能見台に展開していきたいと思います。
これからの体制
私(志村)は能見台教室を主に担当します。池子教室は能勢先生が運営責任者になります。しかし、私が現在持っている授業でいくつかの授業は引き続き私(志村)が担当し最後まで面倒を見させていただきます。
新しい正社員・講師の先生方も採用します。
そのため通常の授業に新しい先生が入ることもありますが、できるだけの注意を払って授業運営をしていきます。
昨年の冬期講習のパンフレットにて発表した能見台教室についての説明が遅れ、今になってしまいましたことをお詫び致します。
教育の原点
池子の學志館は私たちにとっては教育の原点の地です。その池子の教育は今後もこれまで以上に内容の充実を図りより深めたものにしていきます。
能見台教室の開校についても父母・生徒の皆様方のご理解を賜りたくここにお願い申し上げます。
今後もよろしくお願い申し上げます。
2009.1.14
株式会社學志館
代表取締役 志村正明
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