先日、たまたま読んでいた教育系の雑誌にマンガ家の里中満智子さんがインタビューに答えていた記事があった。最初、手塚治虫の漫画が好きで「鉄腕アトムだったらこんなときどうするだろう」と想像し自分の行動を決める基準にしていたのでアトムはかけがえのない人生の友となった。が、大人の世界からは当時、非科学的で「子どもに読ませてはいけないもの」と批判されたが納得がいかなかった。中学の進路指導は、生徒の学力によって単に受験校を振り分けるだけだったが、自分は
「どの高校を目指すかは、どの大学を目指すかがわからないと決められない。」「受けたい大学を決めるためには、入りたい学部がわからないと決められない。と、つまり、学部を決めるということは将来自分が何になりたいかを決めるということです。そこで、将来自分は何になりたいかを決心しなくてはならないと考えたんです。 そう考えたとき、自分の好きなことで、なおかつ思い出があって、やりがいを感じるのはやはりマンガだと思い、そのときはっきりとマンガ家を目指そうと決心しました。」すると、中学の先生は「里中、目を覚ませ!どうした?勉強に疲れたのか」と言われ、母は「期待していたのに、こんな子だったとは思わなかった」と言って嘆くばかりだったと、、、しかし、高校2年の時『ピアの肖像』で第1回講談社新人漫画賞を受賞し、その後も様々な賞を得て現在活躍しているのはご存知のことと思います。(実は私は知りませんでした!(恥))
テーマとしては「様々な出来事に遭遇しても、その都度自分に問いかけながら生きていく主人公を描きたかった」
そして、最後に「私にとって”学ぶ”ということは、自分の可能性に気づくこと。その「気づき」が多ければ多いほど人生は豊かになると思います。だから中学生や高校生にはいろいろなことにチャレンジしてもらいたいですね。 ただし、チャレンジするために必要なのは「知識」。知識を生かすのは「知恵」ですし、その知恵を生み出すきっかけとなるのは「夢」なんです。自らを鍛えるために、様々なことを学び、底力をつけてほしいと思います。」
何のために勉強するのか? そういう問いかけに、答えているすばらしい解答であり、生徒達にも考えてもらいたいと思い掲載しました。自分の努力する動機が他人に認められるためや評価ではなく、自分自身の内側にある本心の動機に基づいているから大きな仕事をなさっているのでしょう。自らも感化されます!
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まさにそのとおりですね。その気付きはその長い年月のなかの年輪のようなものかと思います。今は気がつかなくともいつの日かそんなこともあったのかなあと思うときがありますね。先生の体当たり的な人生論に感銘いたしました。ありがとうございます。
投稿情報: 志学ゼミ 阿部 | 2008/10/25 02:10