夏休みの夏期講習を前に、大手塾はパンフレットを早、大量に新聞の折込みに入れ始めている。特に考えなければ、きれいで上手で見やすい雰囲気を持っているパンフレットを手に取り、申込みをするかも知れない。それも毎週1回はチラシとして折込広告として目にするのだから仕方がない。それに比べ、私たちのような中小塾は生徒一人ひとりの夏休み中の日程を聞いてから夏期講習の予定を立てるものだから、どうしても遅くなってしまう。しかも、折込みの回数は1回か2回である。6月中から毎週毎週、物量作戦をやられては太刀打ができない。だから、同じ作戦は採らない。基本的な情報は当然入れなくてはならないが、自分たちの教育の理念や現在の自分たちの頭と心にある姿勢を詳しく伝えようとしている。それを読んで入ってくる人は珍しいと思う。所詮文字情報だから、カラフルでかわいい生徒たちの写真を掲載してあるほうが印象は強い。しかし、それでも縁があり読んで理解してくれる人との出会いは貴重なものだと思う。だからこそ、その出会いを大切にし生徒や保護者の方ともしっかり関わっていきたいと思う。
今回の私たち學志館の夏期講習へ向けた理念を次に掲載する。理念は理念に過ぎず、それが形としてすぐに目に見えるもとなっているわけではないが、こういう事を考えている人間が子どもたちに関わっていることを理解していただければ幸いです。
勉強する心を育てる
何のために勉強するのか?
世界を知るために私たちは勉強します。そして、世界を知るとは結局、自分自身を知ることに戻ってきます。その自分自身を知ることによって、更に、世界を知り、心の窓を増やしていくことができます。別の言い方をすれば、自らの可能性を開くことであり、社会・世界に貢献できる人として成長することになります。
勉強の目的・・・〜大学にはいること、〜高校に入学すること、〜私立中学に合格できること。しかし、これらは本来ならば手段に過ぎません。一人ひとりが持っている人生の目的を果すための手段に過ぎません。〜大学に入っても、社会や世界に貢献できる自分にならなければ、更に、そうできる自分を信じることができなければ、むなしさばかりがつのり、人間はニヒリズムに陥ってしまいます。現代はニヒリズム(虚無主義)が色濃く繁栄している時代かも知れません。いじめ問題の根もそこにあるかも知れません。
私たちは子どもたちに夢とそれを実現できる能力を育んでもらいたい。その夢とは自らが社会や世界にとって、欠かせない存在であり、大きな可能性を秘めた存在であることを、心と体で感じ取れるまでになって欲しい。自らの学習に取組み、眼前の課題に取組み、一つひとつ乗り越えていくところから、自分の夢とそれを実現する能力を育んで欲しい。
子どもたちの可能性は無限・・・子どもたちを前に立つとき一人ひとりが大きな可能性を秘めていることを感じる。しかし、それは可能性に過ぎず、彼らの内側に眠るものを引出し、栄養を与え、育てて行かなくてはなりません。その環境を私たちは彼らに用意している。よく、子供の成長や教育は植物の成長にたとえられるが、毎日、その成長を見守り、水を欠かさずに与えなければいけない、鉢に入ったものは、日の当る方角も気をつけなければ幹が傾いてしまうこともある。子どもたちも、その子が昨日まで(前回の授業までは)どの学習ライン(生徒自身の内側にある学習の成長曲線を学習ラインと呼んでいます)にいたのかに気付かないと、思わぬ方向へ行ってしまうこともある。
本当の勉強とは?・・・本来の目的(社会・世界に貢献し、そのために努力できる人になること)を心のどこかに置き、柔軟で精悍な頭を自らに取戻すために、自らに与えられた学習課題から逃げずに取組み、一つひとつ乗越えていくことにあります。私たちはそういうことを子どもたちに感じ取り・知り・学び・身につけてもらいたいから、教育活動に携っています。
この目的の実現が學志館の存立にとっての絶対条件と考えています。
私たちの姿勢は・・・子どもたちの内側に眠る可能性を信じて、どこまでも諦めずに関わり続けること。
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