今年度の學志館の国語授業について生徒・父母に配布する内容を一部掲載します。
新年度の国語授業について
2007年度から學志館では、国語授業は全面的に出口汪の『論理の習得』を導入することにしました。その経緯について、以下ご説明させていただきます。
導入学年と授業形態
中1〜高1までの各クラス授業。及び中高生の個人・個別授業の国語
導入の経緯
昨年の12月から學志館では小学生4年生〜6年生のクラス授業に『論理エンジン』を導入しました。学期の途中しかも、その学年の3分の2が終了し、残りの3分の1(4か月あまり)が残っている時点で導入しました。
その経緯については以前に、「国語授業について」(http://gakushikan.weblogs.jp/blog/2006/12/post_9868.html)
というタイトルで文書を配布し、ご理解を頂きました。今回、資料として、巻末にその文書を再度、掲載していますので、その資料にも目を通してください。
その後の経過について最初に述べさせていただきます。
各学年(小4から小6)とも、通常授業(11月4週目から)と冬期・春期講習で使用。
テキストは、小4は『論理エンジン』標準編、小5は『論理エンジン』応用編、小6は『論理エンジン』発展編を使用
小4クラスは、春期講習でほぼ(まとめの問題を除いて)終了しました。文章の題材が興味深く、細切れ式に次々に別の文章が使われるのではなく、一つの文章を問題文として長く引用し、物語によっては最初から最後まで全部使用する構成になっていました。記述の問題も多く、単に書抜きや、四択問題ばかりではなく、文章を正確に読取る力を養成できているという感想を持っています。今後、5年に進み、
応用編を使用することで、より論理的な読解、すなわち筋道を追って文書を正確に読取り、筋道にそった内容要約や記述が出来る、国語力を養成していきます。
小5クラスは、小4クラスと同様に春期講習まで学習。しかし、応用編は文章や問題のレベルが標準編より当然難しい事もあり終了には至らず。6年生の前半は応用編を引続き使用します。
小6クラスは、三分冊中最も高度で内容も厚かったにもかかわらず、クラスメンバーのレベルの高さで、詩・俳句・短歌と一部小説の記述問題を除いて、ほぼ最後まで終了。後半の説明文の要約・記述問題にも取組むことが出来、難解な問題にも対処できる学習が出来たことは大きな収穫。いきなり三分冊の最後のテキストをしかも、限られた4か月という期間(通常は1年間)であったにもかかわらず、有意義に利用できたと思います。
以上が昨年後半に『論理エンジン』を小学生の各クラスに導入したご報告です。小学生は引続き今年度も『論理エンジン』を使用します。新年度の教材でいつも頭を悩ますのは、国語の教材です。中学生のクラス授業のテキストも今まで様々な教材を利用してきましたが、いつも不満の残るものでした。高3生には大学受験用の『論理エンジン』の市販のものが多く出ているので昨年度はそれを使用し成果があったと思っています。しかし、『論理エンジン』で中学生以上の学年が使用できるものはないかと思っていたとき、『論理の習得』というテキストが新たに出版されていることを知りました。『論理エンジン』の出口汪氏が今まで全国の私立中学・高校の10%にあたる130校で採用されてきた教材を『論理の習得』というテキストとして、新たに改訂し作り直したもの。レベル1〜50が『論理の習得』上・下という構成。レベル50以上は来年以降出版される予定です。
内容はレベル1〜50は中学校以上であれば無学年に利用できる。論理を習得する基礎編になっているので、それを習得すれば様々な文章を論理的に読解できるというものです。無学年ですが、運用方法は学年により異なります。中学1・2年生と中学3年生・高校1年生では進む早さや運用方法は異なります。そのあたりは今後実際に使用していく中で学んでいきます。
『論理エンジン』の詳しい内容説明につきましては、以下のURLをご覧ください。
http://www.ronri-e.com/index.html
具体的な使用方法について
ここでは主に中学生のクラス授業における『論理の習得』の使用方法についてご説明いたします。
4月の最初の授業から使用します。レベル1〜10までが一分冊になっています。1レベルを1回の授業で進めることが標準的な使用法ですが、クラスレベルや学年で異なります。特に中3は受験学年でもあり、時間がありません。理想的には7月までに(上)の三分冊を終えたいと思います。夏期講習と8月集中授業で(下)の一分冊を9月から、最後の二分冊をと思っていますが、それはかなりのハイペースです。生徒の理解を見て進めていきます。
『論理の習得』テキストの使用方法は、レベル1から積上げていく学習形態を取っています。途中からの参加は非常に不利になります。例えば、(上)の三分冊目を学習しているときに新たに参加する生徒は、その前の2冊を自分で学習するか、別に個人授業をとって学習してもらわなければなりません。つまり、レベル1から20までを学習しないでレベル30の学習は難しいと思われます。現在、學志館では英語と数学のクラス授業に新規参入する生徒はクラスレベルの授業についていくために個人授業を並行して受けていただいています。国語授業でも今後は英語と数学のようにクラス参入の場合は個人授業を受けていただきます。
学校の授業への対応は?
通常授業で、ワーク(教科書準拠テキスト)は中学校の定期試験が近くなる2・3週前に取組みます。基本の読解力と漢字・語彙力が身に付いていれば、学校の教科書の文章や問題は難しくなく、その対策のためにも普段の授業では様々な文章を読むことで読解力を養い、毎回の漢字検定テキストを使用した漢字テストで漢字・語彙力を身に付けています。その方針は、今年度も変らず、試験前に過去問を含めた学習に取組みます。
レベル1〜30まで(上)の学習期間では長文読解が不十分になるかも知れません。特に中3はプリントによる入試問題や長文読解問題を授業に取入れます。
講習期間の国語授業
中3生は講習期間は引続き『論理の習得』を使用しますが、中1・2は新規体験生の事を考えると『論理の習得』の使用は難しいと思っています。通常授業の進み方にもよります。各講習前に判断させていただきます。
高校1年生国語クラス授業については、近いうちにお知らせします。もちろん、使用教材は『論理の習得』です。
以上、新年度の国語授業に全面的に『論理エンジン』『論理の習得』を導入していく事を中心にご説明をさせていただきました。學志館の国語授業ではどこにも真似の出来ないような国語の授業を創りだしていきたいと思っています。そのために、出来る努力はしていきつもりです。それは生徒たちも同様です。今後も学習過程を時々ご報告させていただきます。
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