「目的を達成するために設けた目印。」つまり、これも表現は悪いが「にんじん」のようなもの。だから、目的とはもう一段上の「成し遂げようと目指す事柄」「意志によってその実現が欲求され、行為の目標として行為を規定し、方向づけるもの。」 (広辞苑)になる。
では、第2の目的とは何か。 自ら学習する意欲を持つようになること。好き嫌いで行動せずに、自分自身の為すべき事を為すようになること。具体的には、うちの生徒で言えば、授業の終わりになると、自ら『学習ノート』を取り出し、「先生次回までの宿題は?」と聞いてきて、宿題・小テストは毎回きちんとやってくる状態。
そして、最後の第3の目的。
すなわち、第3の目的とは、最初のサッカーの話に出たように、自分自身の「姿勢」「リズム」を創ること。
どんな状況でも、そのつどの目標を失わずにベストを尽くせる状態。例えば、自分のできない問題が宿題に出たからと、投げやりになったり、パニックを起こしたりせずに、冷静に自分のわからないところとわかるところを区別できる気持ち。その前提は学習に「リズム」ができていること。逆に自分には易しい問題だからと適当に手を抜いてやってしまわない姿勢。これも「リズム」ができていないとできない。たんたんとこなすところはこなし、エネルギーを注ぐべきところにはエネルギーを注いでいく。
自分の例で恐縮ですが、以前ある私立高校で講師をしていたとき、2時間ほど前まで40人の男子生徒を前にフルパワーを出しながら授業をし、ときには「オイ!そこ、何話してんだ! 静かにしろ!!」と怒鳴ったりしていた自分が、塾の1対1の授業で小学校3年生の女の子を相手に「M子 ここの問題をやってみよう」と優しく話しかけている状況の落差にはじめは不思議な気持ちがしていて、息抜きの時間にすればできる状況ではあったが、自分の「姿勢」を思ったとき、40人の高校生を相手にしても、小学生の1人の生徒を相手にしても、同じ「姿勢」「スタンス」を保てることが大切だと気がついたことがある。それ以降その「姿勢」なり「スタンス」は自分にとり大切な「リズム」を自分の中で創っている。という経験がある。しかし、「リズム」は動いているものなので、常に創り続けることが必要条件になる。
こういう気持ちを生徒の中に創っていくことが、第3の目的。これには時間がかかり、コーチングしている自分たちも「リズム」を日々進化させていかなくてはと思っている。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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