今日も小学生の国語授業から
「お天気」には、晴れ、曇り、雨、雪 と色々あるのに、「あしたはお天気よ」と言ったりする。「お天気」は「よいお天気」のことを指し、「わるいお天気」のことは指さない。曇りや雨の時は「お天気」に「わるい」とかなんとかの形容詞をつけないと伝わらないのに、よいお天気のときは「今日は天気だな〜」とか「よい」を省略して使える。また、「あしたのお天気は、お天気だよ」としゃれて言ったりする。
潜在的に日本語の「お天気」は「よい」意味を含んでいる。英語では、It is sunny today.と It is fine today. とも言う。fineは 挨拶語としての、I'm fine thank you. のfineの「元気だ」の意味も含んでいるが、さすがに、天気の英語、 weatherだけで、It is fine.は意味しないだろう。 good weather, bad weather であり、weather permitting 「天気が良ければ」が「お天気」に近いかもしれないが、permitと言わないと「よいお天気」にはならない。また、weatherの名詞の意味では、それだけで、 荒れ模様の天気、荒天、嵐 とあり、動詞の意味では、風雨にさらす、(嵐を)乗り切る などなど 同じ天気でも日本語とはその言葉の持つイメージが違う。と言うことは、英語も言葉として、イングランドの土地や気候を背景として生まれてきたわけであり、納得できる。それに比べ、日本語の「お天気」はなんとのどかで明るいイメージなのか。つまり、本来日本の風土は、英語ではfine いやそれ以上に明るい風光明媚な様子を表す意味が含意されているのではないかと、思ったりする。
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