漢検を毎年、教室で行ってきましたが今年は日本漢字能力検定協会の不祥事が報道されています。それに関していままで生徒たちに漢字学習の機会として取り組んできた漢検についての塾としての立場を父母に文書として配布しました。それをここに掲載します。
昨今の報道からも周知のように、日本漢字能力検定協会の前理事長父子が背任容疑で逮捕されました。その点については真面目に漢字学習に取り組んでいる、全国の子どもたちにどのような説明ができるか、學志館で日々真剣に漢字学習に取り組んでいる生徒たちにどのように伝えるべきか、父母の方々も憂慮されていることと思われます。
事実関係は新聞等の報道に依るしかなく、また、ことの善悪ははっきりしていますが、今回の問題に生徒が関心を持てば、一緒に考える時間を作るべきと考えています。
この機会に、學志館で生徒たちが漢検のテキストを使用して漢字学習する意味についてもう一度考えてみます。
以前もお伝えしたことがありますが、漢検を国語授業の漢字学習に採用した理由は、漢字についての学習が多角的になり、漢字を総合的に学習できる点にあります。また、年に一度教室で漢字検定を受けることで漢字学習の機会を増やし動機付けを促進することができます。
漢字学習が単に漢字の読み書きだけであると、早期にワンパターンになり形式的になります。しかし、漢検ステップを教材に漢字学習をすると、漢字の読み書きだけではなく、漢字の偏や旁、書き順、音訓、漢字の成り立ち、三文字・四文字熟語等の様々な学習ができます。それを毎週学習するだけでも、生徒にとってはとても大きな学習効果があります。国語は全教科の基礎になる科目です。日本語だからと勉強をしないでいるのと、積極的に学習するのとではその後の他教科の学習にも大きな違いが出てきます。しかも、その中で漢字学習を習慣的に身につけて行くことは、生徒自身の大きな財産になることは間違いありません。そのため、學志館の国語授業では漢検ステップをテキストにした漢字テストを漢字ノートの提出と共に義務づけています。漢字学習を習慣として身につけた生徒でその後、他教科の学習に困る生徒はいません。逆に、漢字学習を嫌がり、しない生徒はその後の学習に必ず苦労します。漢字学習で身につけた、覚えるという技能は英語や理科・社会技能教科の中学校の定期試験、高校入試や大学入試では大きな力を発揮します。覚え方を身に付けることは学習の目標ではありませんが、その後の学習を進める上での大きな力になります。
年一回の漢字検定は結果として合格するか否かよりも、漢字検定を受けることで、その級の漢字をもう一度復習し学習することに大きな意味があります。漢字検定の直前の日曜日には生徒たちが教室に集まり、対策をします。教室では漢字検定の過去問を数多く用意しているので、生徒が合格点を取れるまで、何度も繰り返し数多くの過去問に取り組みます。
このような視点から、學志館では今後も漢字学習の機会として、漢字検定、漢検教材を利用した漢字学習を続けて行きます。小学生の場合、家庭での取り組みも大切な学習環境となります。
一部改編して掲載しました。
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