入試も間近に迫り、最後の追い込み時期です。今年も熱く、しかし、クールな時期に突入します。そこで、当塾に通う受験生にメッセージを配布しました。本当の受験生になるのはこれからです。まだ、未経験の彼らには雲をつかむような感覚しかないかも知れませんが、次第にそれらしくなっていきます。その時に様々に気づきが訪れます。それを自分自身の糧にしてもらいたいという思いで配布したものを一部掲載します。
入試を間近に控えた受験生に
最近の神奈川県公立高校入試について
ここ数年毎年のように神奈川県では入試制度が変更になっています。学区制の廃止による入試倍率の不透明さ。独自入試導入による入試対策の多様さと合格点の予想困難等。今回の入試も従来通りとはいかない不確定な要素が存在します。特にこの地域(旧横須賀・三浦地区)では昨年、トップ校の横須賀高校が不合格者を約100名以上出すという前代未聞の結果を招きました。昨年度のこの結果は今年どのように推移するか。従来の予想では、今年の横須賀高校の入試は昨年よりも倍率をかなり落とす。その結果、その下の2番手3番手校の倍率が高くなる。具体的には追浜高校、逗子高校は激戦となるかも知れない。ことに、逗子高校は今回の募集で昨年度よりも定員を増したことで受験希望者が殺到しても不思議ではない。となると、その次の公立校として逗葉高校も激戦となるかも知れない。しかし、これは従来の経験値に基づく予想のため、やはり蓋を開けてみなければ分からない。何が起こるか分からない。実際、独自入試を採用したことで横須賀高校はいっそう人気が出るかも知れない。
いろいろと脅かすようなことを述べましたが、唯一確信を持って言えることは、「何が起こるか分からない」ということです。何が起こっても不思議ではない。各公立高校が内申点と入試の比率を逆転しだしてから、入試当日の試験結果の出来不出来が合否判定に大きな影響を与える。これは、昔のアテストを入試に利用していた頃とは比べものにならないほどの状況です。また、前期入試を取り入れたことで後期入試の定員枠が狭まったことも影響します。そういうことで以前ならば、数年間の入試資料を活用し生徒の入試予測をたてることができましたが、現在では3年前の入試資料はもう使えないのが現実です。
では、この事態に対してどう立ち向かうか? 予測ができない、何が起こるかわからない、という状況は逆に逆転も大いにあり得るし、実力を発揮できると言うことでもあります。努力の積み重ねで得た自信と学習量の多さで培った実力が大いに発揮できると言うことです。頼りにできるものは最後には自分しかありません。その自分をどう作っていくか。その自分を作っていく過程の過ごし方でこれから1ヶ月近くに迫った高校入試での結果も左右すると言っても過言ではないかも知れません。大げさかも知れません。しかし、今まで努力してきた経験や学習してきた時間を最大限に生かすための最後の追い込みです。これからの入試本番まで悔いの無いように、自分の歴史を作っているんだという気概をもって挑戦してください!
「何が起こるか分からない」状況に対して立ち向かうときの心構え
1. できるだけの、予想しうる結果をもたらす具体的な努力をする。
2. プレッシャーは自分だけが感じているのではない。受験生全員が自分と同じようなプレッシャーを感じている。
3. そのプレッシャーを自分は感じているんだと感じること。ごまかさずに自分はプレッシャーを感じていると認めること。プレッシャーは認めることで受け入れることができる。プレッシャーの存在を認めないで逃げ回っていると、いつまでもそのプレッシャーは追いかけてくる。正面から受け止めると、そのプレッシャーは逆に自分のエネルギーになる。
4. 結果を恐れない、考えない。やるだけのことはやろう、というひたむきな姿勢。
5. プレッシャーから逃げているときの言動。
みょうに明るくなる。みょうにそわそわし出す。当初の目標や志望校がころころ変わる。自分が受験をしないですむ理由を探し回る。失敗したときの逃げ口上を作っておく。体調が悪くなる。体調の悪さをいろいろなことの理由にする。勉強は嫌いだ!というような今さら言っても誰も耳を傾けてくれないような脈絡のないことを平気で言い出す。等々。
自分が直接見てきた生徒やそうではない生徒も含めての受験生が取る言動です。自分がもし以上のうちのどれか一つでも思い当たることがあれば、それが気づきです。その瞬間からその生徒はプレッシャーに立ち向かうことができます。しかし、その自覚がないとプレッシャーにやられてしまいます。
6. 入試はいつも言っているように、自分を成長させてくれる絶好の機会です。こんな機会を逃すなんてなんともったいない。そういう機会として入試を捉えることのできる生徒の目はまっすぐ前を見て自らの為すべきことを淡々と黙々と行っています。そういう境地を是非今回の入試という機会を通して経験してください。そのために私たちにできることは何でもするつもりです。自分は一人ではない。みんな同じように頑張っているんだということを忘れずに、淡々と黙々と努力していきましょう!
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